育「…いいから行くぞ。
家まで案内しろ。」



しかもまさかの歩き…
組長ってなんかやたら高級そうな車で移動してるもんじゃないの?

そんなこと考えていると育斗がじーっと私の顔を見てきた。



育「お前今なんか失礼な事考えてねぇよな?」



「か…考えていませんけど?」



育「図星かよ…。
まぁいい。
早く案内しろ。」




私は育斗の隣りを歩きながら家まで案内した。

家に着き、見ると電気がついていた。



「います…。」



育「まさか一発で会えるとは思ってなかった。

……安心しろ。
俺が守ってやるから。」



「ありがとうございます。」




私達は家の中へ入った。
靴を脱いでから父親がいるであろうリビングへ行った。
育斗は私の後ろをついてきている。




そして案の定そこには父親がいた。




父「お前…今までどこにいやがった!?
さっさと金出せ!!」



「っ…あんたなんかに渡す金なんかないわ!!」



父「んだと!!
玩具のくせに反抗なんかすんじゃねぇよ!!」





殴りかかってきた時、育斗がさっと私の前へ来てあいつの腕を掴んだ。
私しか目に入れていなかったせいか、いきなりの登場にあいつは驚いていた。




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