すると育斗がお客さん達にむかって言った。



育「…いいか?」



客「えっ…もちろんいいですよ!!」



育「さんきゅ。」




そしてうまい事馴染んでいった。
みんなで騒ぎ、お酒を飲みながらお喋りしていた。
本当に楽しくて…ここで働く事にさらに誇りを持てる……。
こんなに暖かくて楽しい空間で働けるなんて滅多にないだろうしね。





閉店ぎりぎりまで騒ぎは続いた。
帰り際にお客様全員が"また来るよ"とか色々声をかけてくれた。
そして全員が笑顔…。




「ぜひ、いらしてください。」




私も笑顔でお客様を見送った。





片付けが終わり、帰ろうと外に出た時に育斗が何故か立っていた。
……なんかこうしてみると怖いな。
オーラが人と違いすぎる…。



育「お疲れ。」



「ありがとうざいます。
今日は本当にありがとうございました。

あの……どうしてここで立っているんですか?」



育「どうしてって……お前を助ける為だよ。」



「は?」



育「父親、もしかしたら今日いるかもしんねぇんだろ?」




え…まさかそのためだけにそこで待っててくれたとか……?
組長って暇なの!?




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