段々と眠れない日々が増えていった。
殴られた痛み、昔の事…色々なことが頭の中をぐるぐるとまわる。






「痛いよ……怖いよ……




………誰か助けてっ…」





布団に潜り込み、目をつむりながらひたすら呟いていた。






1ヶ月もその生活をすごし……体は限界を迎えていた。
いつも通り仕事へ行く準備をしようと体を動かすと右胸の下辺りに激痛が走る。



「い゛っ!!」



余りの痛さにその場にうずくまってしまった。
痛いけど仕事に行かなければならないという思いのほうが強く、できるだけ衝撃を与えないようにしながら準備をしてsakuraに行った。



きらびやかなドレスを着た後、開店の準備を手伝おうと思ったら柚に呼び出しされた。
私はオーナー室へ行った。



「どうしたんですか?」



柚「普通でいい。

……最近顔色悪いけど何かあったのか?」



「…何もないよ。
ただ最近寝付けないだけだよ。」



柚「…ほんとにそれだけか?
育斗が日に日にお前が変になってるとか言ってるからさ。」



「大丈夫。
ただの寝不足だし。

それだけなら準備行くから。」




歩くたびずきずきする体に鞭をうち、私は働いた。
今日もわざわざ会いに来てくれたお客様に笑顔で対応していた。




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