「……神風若葉です。」
育「若葉…いい名前じゃねぇか。
店では呼ばねぇから安心しろ。」
呼ばれたら困ります…なんて言えずははは、と笑っているといきなり手を繋いできた。
育「店まわるぞ。」
そのまま手を繋がれた状態で歩き始めた。
…今日おとなしく家でのんびりしておくべきだったと後悔だけがつのっていく。
育「そういえば若葉は柚留とどんな関係だ?」
「どんなって…別に特別な関係とかではないですよ。
しいていうなら友人、ですね。」
育「友人か…。
それならいい。」
……何がいいのかさっぱりわかんない。
それから手を繋いだまま歩き回った。
時刻はすでに6時半をすぎていた。
別にいいと断ったのに育斗が車で送ってくれた。
育「無理矢理つき合わせて悪かったな。」
「自覚あったんですね。
でも送っていただいてありがとうございました。」
育「…ストレートに言うんだな。
また明日、店行くから。」
「別に毎日来なくてもいいですよ?
育斗も忙しいと思いますし…。」
育「俺が行きたくて行ってんだよ。
それに仕事は終わらせてある。
んじゃ明日な。」
「ありがとうございました。
また明日店でお待ちしております。」
育斗は車で帰っていった。
見送ってから部屋に行き、疲れたのか凄く眠かったので寝ることにした。
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