私が黙り込んでいると柚が真剣な目で私の目を見つめてきた。
柚「お前はどうしたいんだ?
育斗の事ばっかり気にしているが若葉はどうしたい?」
私は……
柚「自分に正直になれ。
お前はどうしたいんだ?」
そんなの決まってる。
「育斗と一緒にいたい…。
っ……傍にいたい!!」
そう言うと柚は満足そうな顔をして私の隣りに座った。
そして頭を撫でてきた。
柚「なら奪い返して来い。
来週、花森組に婚約者とその親が来るらしい。
育斗は白紙にするつもりだが…正直どうなるかわからない。
まぁ婚約自体あいつは初めから嫌がってたし。
それにあいつは他人の力を頼ろうなんて男じゃねぇぞ。
自分の力で組を上に立たせる…それが目標みたいなもんだ。」
私は育斗が好き。
今も、そしてこれからもきっと……。
育斗が婚約の話を望んでないのなら、私が壊してみせる。
私が育斗の傍で、育斗の事を支えてみせる!!
育斗がしてくれたように、今度は私がっ…!!
「絶対奪い返してみせる。
今まで助けてもらってきたんだから…今度は私が育斗を守る。
婚約なんてもんぶっ潰してくる!!」
柚「でも門前払いって事もあるかもしんねぇぞ?」
「…私を誰だと思ってるの?
夜の街で知らない人はいないと言われてる……
sakura №1の魅姫よ?」
柚「ふはっ……そりゃ失礼しました。」
絶対に取り戻してみせるっ。
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