「簡単にじゃない…。
私は育斗にとって何がいいかを考えて選んだの。


大好きだからこそ
愛してるからこそ

別れを選んだのよ…?



"その程度"ならここまで苦しんだりしないっ…!!」



柚「お前は別れる事が1番の方法だとでも言うのか?」



「そうよ!!
別れた方が彼の為になるの!!
彼が幸せになれるの!!」



柚「あいつの幸せをお前はわかって言ってんのか?」



「え……?」



育斗の幸せ…?
そんなの決まってるじゃない…。




「組長として組を大きくする事。」




すると柚が大きくため息をついた。



柚「…それは育斗が言ったのか?」



「違うけど…でもそうでしょ?

病気のお父さんに代わって組を成り立たせることでしょ?」



柚「若葉…お前は間違ってる。
あいつの幸せの基準はあいつが決める事だ。
お前が決めることじゃない。」





……確かにそうだ。
育斗の幸せの基準は私が決める事じゃない。





でも…組長として頑張ってきた育斗の邪魔だけは絶対にしたくない……。




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