夜×裏 -運命のヒト-






「お疲れ様でしたー。」





無事仕事が終わり、今はオーナー室に向かってる。
ってか呼び出しされたから仕方なく、ね。
きっと育斗との事知ってるんだろうなー…まぁもう何の関係もないんだけど。




私はドアをノックしてから中に入った。





柚「お、来たか。
お疲れさん。
まぁそこ座れよ。」



言われたとおりソファーに座り、向かいに柚が座った。



柚「さっそく本題なんだが…育斗の事だ。
このままでいいのか?」



「いいもなにも…相手がいるんでしょ?
それも私より何倍も彼の為になる人が相手なんだし、どうしようもないわよ。」



柚「…その程度だったんだな。
じゃぁもうあいつの事は忘れろ。
ここにももう来ないように言ってあるから。」



「来ない…?
お客としても?」



柚「元彼と他の客を同じ扱いにできんのか?
多少の違いはでてくるだろう?


まぁそんな簡単に諦められるんなら問題ないよな。」






"その程度"…?
"簡単に諦められる"…?






私は本気で育斗を愛してた…違う、愛してる。
今でもその気持ちは変わらない。
変わるわけがない。




好きだからこそ育斗の為に諦めた。
彼の負担を、立場を考えて選んだ。





…決して簡単になんかじゃない!!




.