「…ん……。」




目が覚めるとベッドに寝かされていた。
上半身を起こして腕や足を確認したけど縛られてもないし、何もされていない。


五十嵐は何が目的なのだろうか…。




そんな事考えていると五十嵐が部屋に入ってきた。





五「目覚めたんだな。」



「…何が目的なわけ?」



五「目的か……しいて言うならあいつの目を覚まさせる為かな。
あ、本気だったら別にいいんだけどねー。

どちらにせよあいつを試すって事には変わりないんだけど。」



「意味がわからない。
さっさと帰らしてよ!!」



五「残念だけど若葉ちゃんにも話があるんだよね。」




そう言って私を押し倒してきた。
こういう事は予想していたからそんなに驚かなかった。

五十嵐が真剣な目で私を見つめてきた。





五「へー、驚かないんだ。

まぁいい。
プライベートであいつと関わるって言うのはこれからこういう事がつき物になってくる。
若葉ちゃんが何もしてなくても…花森育斗を潰す為に色んな手を使ってくる奴らは山ほどだ。



わかってんのか?
父親にも母親にも酷い事をされてきて、やっと落ち着いたっていう時に今度は冗談抜きで命に関わるんだぞ?」






本気で心配してくれている目……どうしてそこまで心配してくれているのだろう…。
というよりこの人と育斗との関係がわからない。




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