車に乗る前と同じ様に若葉を抱き上げ、家の中に入っていった。
家には柄悪そうな人がたくさんだ。
五十嵐はすたすたと廊下を歩き、1つの部屋に辿り着いた。
部屋にあるベッドの上にそっと若葉をおいて風邪を引かないように布団をかけた。
五「…ゆっくりお休み。」
そして逃げないように縛ることもせずそのまま部屋から出た。
五「若葉ちゃんはいい女だ。
だが……育斗、お前はちゃんと理解しているのか?」
……若葉ちゃんは一般人だということを。
独り言をいいながら、若干楽しそうにそう呟いた。
この男は一体何が目的なのだろうか……。
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