恐かった。

これ以上を望みそうで。

今の私たちは危ういバランスで成り立っていて、私の荷物が少しでも増えれば、すぐに崩れて跡形もなくなりそうな気がしたのだ。

それは嫌だった。

彼に好きなひとがいてもいい。振り返ってくれなくてもいい。


ただ、この気持ちだけは。


お願いだから、好きでいさせて。

それだけで良いのに。