気をつけなければ、声が震えそうだった。

「しばらく、来ない方が良いんじゃない?」

どうしても、来るなとは言えなかった。
一拍おいて、顔を上げる気配がする。

「迷惑か」

静かに聞かれたから、首を横に振る。

「そうじゃなくて、疲れるでしょう」
「大したことない」
「でも疲れてるように見える」

私はついに俯いた。