彼氏くんと彼女さんの事情



* * * *


「春川くーん!」



今は昼休み、春川くんの昼食タイム。



いつものように四時間終了のチャイムと同時に、春川くんの席に直行だ。




付き合い始めて一週間経った今では、大分要領も掴めてきている。




「おはよう!今日もお昼ご飯、コンビニのおにぎりなの?」

「んー」




先ほど起きたばかりの春川くんは、いつもの如く眠そうに気のない返事を返す。私の話を聞いているのかはよくわからない。



今日も春川くんは二時間目の途中に教室に現れ、席について早々夢の世界に旅立っていった。




「ねー、春川くん」

「……何ー」

「今度の日曜日どっか行こうよ!」

「……えー、めんどくさい……。」

「…………」




言葉通りさも面倒臭そうに言う。



付き合い始めて一週間経ち、こういう素っ気ない春川くんの反応にも慣れてきたわけだが、未だに傷付くことに変わりはない。



しかし私は諦めずに頑張る。