疲れ果てているフリをして、ノロノロとした足取りで一歩進んでは手を伸ばした。 そして彼の腕にそっと触れては告げる。 『…タッチっ!』 まだ鬼ごっこは終わっていないのだ。 あたしは呆気に取られている彼に、ニヤリとしたり顔を見せた。 そして走り出す。 背後からは彼の叫び声と足音が響いていた。