こりゃだめだと言わんばかりにゲンナリとしている彼。 あたしはキッと眉を上げると負けじと叫んだ。 『だって速いんだもんっ!』 悔しくて声を荒げてみたが、彼は鼻で笑っては胸を張って言う。 『そりゃそーだ。 俺運動会でアンカー走っちゃうからなぁ~』 『な…っ! そんなの尚更無理じゃない!』 彼は満足そうにニヤリと笑う。 あたしはムッとして彼を睨んでは頬を膨らました。 だからあたしはここぞとばかりにやってやったのだ。