山々に閉鎖されたような田舎町にあるお爺ちゃんの家。 自分の家とは比べ物にならない大きさの家は、いつ来ても凄いと思ってしまう。 「…ふぅ」 大丈夫。 たったの4日だけだ。 そう自分に言い聞かせないとダメだった。 見えない恐怖があたしを包み込んでは、闇へと続く扉を開いてしまいそうになるんだ。 ブレーキがかかり、車が停車する。 お爺ちゃんの家の前にはもう既に4台ほどの車が並んでいた。 エンジンを切ると同時にお母さんはドアを開けて外へと出る。 続いてお父さんも出た。