私はちょっとバカっぽいが、そんな頑なに断る彼に向かってゲームを申し込んだ。

「誰がそんな事決めたのぉ〜?それって不公平だよね。だったら…多く書いた方勝ちって事デ。んじゃ、スタート」

私は、地面にYESを沢山書き始めた。
最初は、びっくりしたのか?あるいは、私に呆れてるのか?
ピエロは、呆然と立ち尽くすだけだった。

「早くしないと、ここら辺全部YESで埋まっちゃうよっ」

「……。」

無反応なピエロを押し退けて、字を書く。

「はいッ!!ここ私の領地ー。」

「……フフ。」

「え?…今、笑った?」

一瞬、ピエロのお面の向こうから熱い息が聞こえたような気がした。

ピエロは腕を捲ると、元気良く丘を駆け降り…

そして一度顔を此方に向け、少し合図をして見せると…
下で文字を書き始めている。

「あぁ、そこ!させるかぁー!!」