「ちょっとぉー。ノリ悪い」
こうなったら維持でも、彼を説得する思いで
左上に YES
と書いた。
隣を向くと、不思議と彼と顔を合わせる形となってしまった。
彼に向かって私は、舌をべぇ と出し威嚇してみせた。
彼は、怯んでる様子は無い。
私はそんな彼に少しムッとしてやけくそに立ち上がった。
彼は私を見ている。
私は、私達の近くにあった細長い木の棒を拾い上げ…
「いいっ!私がYESて言ったら、YESなの!!つまりね…」
ガサッ。パンパンっ
私の話を遮るようにスッと立ち上がったピエロは、ズボンの土を叩いてこちらに顔を向き直す。
「えっ…んと。でね、……つまり…」
ピエロは近くにあった細い木の棒を手に取ると
(俺がNOと言ったら、お前もNOなんだよ。)
と書いた。
彼の意外な意思表示に驚きを感じる。
嬉しいような…とことん天体観測を断られて寂しいような…微妙な気持ちだった。

