秋……。


学校の帰り道。私の両サイドを囲む麗しい秋の彩り。
その鮮やかさは……

色、各々の個性を生かしながら、丁寧に調合された

それは……

美麗な色のオンパレードであった。


その衣装を身に付け、体を踊らせる可憐な姿の木々につられて、私の心も華やかになっていった。
ある意味で…華やかになりすぎて、現実を見失う

…私には、向かう場所がある。

私は、あの夏の出会いから……

学校帰りに寄り道をするのが習慣になっていた。

勿論、

彼に会うためだ。