翌日の午後、私は…彼に


絶対、仮面をとってやる!

と、宣戦布告をした通り…あの丘へと向かった。昨日来た道を辿り、デカイ声でチューリップの花を歌いながら歩いている。

彼はやはりそこに居た。


坂道あとラストスパートを三歩大股でヒョイヒョイと登りきり。

勢いのあまり、木に手を着く。

そいつは……私を見て、笑っていた。


嘘。

本当は、どんな表情をしてるかなんて、分かる筈がない。
喋りもしない……。

だって、コイツはピエロ。ピエロはサイレントの世界で生きている。

だったら、尚更、都合の良いように…解釈しちゃえば良いんだ。