素直な気持ち









「ん、そう。お願い」


お願いって、なんだろう。
やっぱり宿題写させろ、とかかな。

一生懸命考えるあたしをみて、
翔はクスッと笑った。


「そんな当てようとしなくていいから!
つーか、絶対当たんないし」

笑いながら言った言葉で、余計あたしは混乱する。


そ、そんなに難しいこと…?
あたしの頭じゃ到底考えられない。

なぜか焦らす翔に、あたしはウズウズしてたまらない。


『ねぇ。そのお願い、教えてよっ』

翔の服の裾を引っ張りながら言う。