どちらからともなく繋がる手。
そして翔にそっと抱き寄せられる。

あたしの顔の前には翔の胸。
翔はあたしの首元に顔をうずめている。
そのせいか、なんだかくすぐったい。


なんか…幸せ。



「俺、結衣が思ってる以上に好きだから。
…嫉妬、とかするかも…」

かっこわりーけど、って言う翔がいつも以上に愛おしい。

照れてるのかな?なんて思って翔の表情を覗き見しようとしたけど…
それを阻止するかのように翔の抱きしめる腕にギュッと力がこもった。


そんな翔が可愛くて、ふふっと笑みをこぼした。



『大丈夫、かっこ悪くなんてないもん。
それに…』

「…それに?」