すべての涙は君のせい

「ねぇねぇ美衣、紘くんが助けてって」



「あ、本当だー。よし!後でなんか奢って貰おっか!」



「うん!」



が、私はおとなしく隅っこで眺める。



紘くん達の集団に向かうのは歩乃だけだ。



「紘、爽斗!ここにいたのぉ?早く行こうよ!」


超可愛く言い放つと、周りにいた女子は「負けた・・・」と言わんばかりに離れていった。



さすが美衣!


私には魅力ないから、あんなこと絶対に無理なんだよね。



しかもこんな身長じゃ・・・



妹にしか見えないよ。