いつもふたりは。

カチャ


午前1時30分。

今夜もまた、彼が来たのだ。

ドアが閉まる音がして、ゆっくりとした足音が聞こえる。

その音はベッドの横で止まった。

頬をやさしく撫でられる。

「美希…。」

愛しい声がする。

「何……?」

「起きて、美希。」

ゆっくり目を開けると、月明かりだけが差し込んだ部屋の中にぼんやりと彼が見えた。