「さっきの私の話聞いてた?」

「……ねむ。」

大きく伸びをするルークに少し膨れっ面のレイシャル。

「ね・ぇ!」

ルークはレイシャルを一度見据えるとガタッと音をたてて席を立つ。

身を乗り出していたレイシャルも突然顔が至近距離に接近したせいか、慌てて机から離れる。その時、足のバランスを崩しそのまま尻もちをついてしまった。

「いっててぇ」

上から床に手をつくレイシャルを見下ろすも、ルークは何も言わずに目線を反らし、スクールバックからノートを一冊取り出す。そして、右手で持ちぺらぺらと左手でめくりながら教室を出ていってしまった。

「あ、ちょっと!」

急いで立ち上がりスカートを叩きながらルークの後を追うレイシャル。その姿を見て、クラスメイトは二人の関係をきっと理解してるだろう。

「リア充めッッ!」