「そこまでにしといたら。レイシャル……あんま、やり過ぎると、好感度下がるんじゃないか。」


まるで悪魔のような少女も、たまには女々しくなるものだ。……

「あっ、やっと私と話してくれた!」

好きな男の前では……。

今、彼女とようやく口を訊いた男こそレイシャル・シンプソンの幼馴染みでもあり、彼女の初恋の相手でもある。
だが、好きというのは実は内緒。

彼の名はルーク・デモンド。とてもクールで落ち着いた貧相、ルックスもなかなかだが、本当は朝の弱いただの「ヘタレ顔だけ男」のようだ。
そんな彼の素性をよく知っているにも関わらず、すっかりなついているレイシャル。