ルークの実力を知っているので、ノートを持って校庭に出た彼が少し憎たらしい。

「やんなくたって出来るくせに。」

足元に転がっていた小石を蹴りながら進む。
前で歩くルークとの実力の差がつくのが、怖い。
離れて行く…………思いっきり蹴ったら、離れて行く。
……この小石のように。


「アメリカン……。」

不意に足を止め、前の方で呟くルーク。

「は?」

思わず空振りをしてしまった。

「英語だよ。……英語を勉強してたんだ。」

空に向かってノートを飛ばす。彼の手から離れて…高く、高く飛ぶそれは………
レイシャルの爪先に見開きの状態になって露になった。

レイシャルは驚く。落ちてきたノートを埋め尽くす…ここ最近のアメリカの新聞の記事の山。それは、丁寧に張られてあった。

「この新聞!」

拾い上げてページをめくる。

「全てだ…。全てのアメリカの記事からピックアップした。」

またルークは歩き出すと、近くにあった木に寄りかかりながら溜め息を吐いた。

「だが、非常に僕は残念に思う。」

「……ホントよ。」

「あぁ。この記事は……」

「この記事はッ!!」