おそるおそる目を開けると、暗い鉄格子の部屋の中に私はいた。
隣には、悲しそうな顔をしたトユイルとリハルサ。
捕らえられたのは私だけのはず。私は事情を聞いた。



カリレムさんが起きた時、すぐ私がいないことに気づき、外に飛び出すと、玄関先に落ちていた割れた硝子のコップを見つけ、彼は後先考えずにトユイルたちを連れて王宮に向かったらしい。
結局、捕まってここに私と一緒に入れられた。
カリレムさんだけはまだここに入れられずに、リリアス様と口論しているらしい。