私がまだ五才半の頃、毎日楽しく遊んでいた時のこと。
くろずくめの男たちが私たちを強制的にトラックに詰め込んだ。
『優翔…怖いよお…』
「大丈夫だ。俺が守ってやる。良祐!!外は見えるか?」
「ダメだ。何も見えない…。」
「ちくしょー!!何でこんなことになったんだよ…」
優翔は啓太をなだめる。
「落ち着け。脱出法を考えよう。」
ガタンッ…
トラックが止まり、私たちは一人ずつ引きずり出され、檻に入れられた。
「オイッ!!俺たちをどうする気だよ!」
啓太はくろずくめたちに叫ぶが、振り向いてはくれなかった。
