会話をしているうちに土方の元についた。
黒蓮華は血を一滴も流してない。
例え、傷ついてもすぐに回復してしまう。
一方、土方は血まみれで息も上がっている。
左腕からはかなりの血が流れていて、動かせそうにもない。
土方は私に気づくと黒蓮華と距離を取り、言う。
「凛!!他の二人はどうした!」
『他の二人ならもう倒したよ!あとは、黒蓮華だけ!!』
土方は私の後ろにいる紅蓮華に気づくと眉をひそめ、言った。
「誰だ?そいつは。新手か?」
私は紅蓮華に敵対心を持っている土方に説明した。
『ち、違うよ!この人は仲間!青蓮華を倒してくれた人!!とっても強いの。』
「そうか…今は一人でも援軍が欲しかったんだ…紅蓮華さんよぉ…ありがとな。」
紅蓮華は土方を見て言う。
「礼には及ばぬ…俺は自分の仕事をしているだけだ。」
紅蓮華が喋り終わると後ろから沖田が乗り出してきて土方に言う。
「土方さぁぁん。僕たちもいるんだけど。」
土方は沖田とその後ろにいる幹部たちを見ると嬉しそうに目を細め、言う。
「お前ら…」
土方の目尻には涙が浮かんでいたのを私たちは知らない。
