今日は朝から忙しい。
決戦の場となる蝦夷地にいくために船を用意している。
私は一番組の組長だから今は幹部の会議に出ている。
土方と近藤さんが地図を広げて色々と指示を飛ばしている。
私の隊と、土方、斎藤さんの隊が黒蓮華を。
近藤さんと元平助がいた隊と四番隊が青蓮華を。
山南さんと原田の隊、それとあと残りの隊が白蓮華。
私は土方に言った。
『ねぇ、ホントにやるつもりなの?相手は人間より遥かに強い千本桜の主だよ?』
土方は口の端を上げて得意気に言う。
「約束したろ?今殺っておかないとまた屯所に襲撃をしに来る。それを防ぐためにも戦わなきゃいけないし、お前の未来も守らなきゃいけないんだ。負け戦だと分かっていても突っ込んでいくのが新撰組なんだよ。」
私は土方の決意を込めた瞳を見て言う。
『分かった。でも無茶しないでね?もし、大ケガを負ってそれでもまだ戦うって言うんなら、私が主の力で異空間に閉じ込めるから。例え、戦の途中でもね。』
「ったく…お前の言うことには逆らえねーよ。ホント、江戸の女は気が強いって言うか…」
『何で江戸の女の言うことには逆らえないの?』
「身内に叱られてるみてぇで言い返せないんだよ。」
『そっか…土方にもそんなとこあったんだね。』
「るせぇな…」
私たちのやり取りを見て幹部たちは笑い出した。
