その沈黙を破ったのは近藤さんだった。
「よし。総司の帰還を祝って今日の夜は宴にしよう!」
宴の一言に皆一斉に明るくなった。
会議が終わると私は沖田をつれて、部屋に戻った。
『ねぇ…沖田。』
沖田は上機嫌で返事をした。
「ん?」
『あのさ、一番組の組長の役割を沖田に返すよ。』
沖田はびっくりした顔で言う。
「何で?凛の頑張りが無駄になっちゃうよ?それに僕は一度死んでるんだ、組長はそのまま凛が…」
私の言葉が沖田の言葉を遮った。
『一番組の組長は沖田にしか務まらないの!一番隊の皆は沖田が生き返って、喜んでるんだよ?すべては沖田が死ぬ前に戻ったの!平助は…助けられなかったけど、でもやっぱり沖田が…』
一心不乱に叫ぶ私を沖田は優しく抱いてくれた。
そして、小さな声で囁いた。
「今の一番組の組長は君なんだよ?僕はもう幹部でも何でもない。君にも十分務まってるよ。」
そういうと私を離し、太陽のように輝いている笑顔で言った。
「さぁ〜て…土方さんに一番組組長の助勤をさせてくださいって言ってこよーっと。」
沖田は襖を開けて部屋を出ていった。
