「なんてな、ばーか」

あの後魔法を唱えた私は、人間界に辿り着い………あれ、目の前にはあきれ顔の幼馴染が。

まだ、魔法界のまま?
それ以前に、ここは学校の保健室だ。
ベットまで運ばれたのかな。
どうして、どうして?

挙動不審の私に対して、ゆうまが馬鹿にするように言ってきた。

「下級の魔法氏がそんな大がかりな魔法を使えるわけねぇだろ」

簡単な課題だってできないのに、
そう付けたしてゆうまはふいっと顔を背けてしまった。

…怒ってる?

「……ゆうま?」

ゆうまは声をかけられるとキッとこちらを睨みつけるように目線を戻した。

思わず私は一瞬体が固まってしまった。

「おまえ、変な魔法を無理やり使おうとしていきなり倒れたんだぞ!!だ、誰が運んでやったと思ってんだ!!」

「えっ…あ、ありがと、う?」

すると保健室のドアが突然開いた。

驚いて反射的に視線をそちらに移すと、不気味な薬で病を治すことで有名な、保健の先生が立っていた。

「もぅ6時限目もとっくに終ってみんな帰り出してるわ。あなたたちも早く帰りなさい、立てる?」

先生は私の体を優しく起こしてくれた。

しかし、私はふと疑問に思ったことがあった。

「先生……」