瑠夏はミキの様子を少し案じていた。

ミキに関しては昔から恋愛に関しては一直線で、
さらには依存心が強くて、恋人とは片時も離れたくないタイプだった。
離れたくないというより、離れていられないタイプで、
追いすぎて逃げられる事も度々あった。


そんな彼女は夫と共に海外に転々としていたのに、
一人で日本に居るなんて、若干気にかかる。


日本で知り合い、彼を追ってイギリスまで行った彼女を考えると…。


瑠夏は考えれば考える程、段々と確信に変わってきていた。


上手くいってないな。


後は直接会って心配する事としよう。


瑠夏は目を開けて携帯を手にした、
メールBOXを開く、そこには『未読 30通』と表示されていた。


数日前から放置していたので、溜まっている。


仕事のメールはパソコンに届くようになっているから、
あきらかに個人的なメールである事は間違いなかった。


昔から瑠夏には知り合いが多い、来る者は拒まず、去る者は追わずを
自分の中では意識して来たが、今の所友人は去ってはいない。
という事は増えていく一方なのである。


仕事柄、多くの人とも会える機会が多いので、知り合いは増えていく。


瑠夏は本人が良く口ににしているが、人間嫌いの人間好きだ。


人間誰しもが持ち合わせている嫌な面を理解しつつも、
時々うんざりし、でも、人間の素晴らしい面や人間臭い部分が好き。
だから、人間嫌いの人間好き。

時々、一人で居たい時もあるので、そう言う時は瑠夏は無理して人に付き合わない。
だから、数日間メールを見ない時もある。

見てしまうと性格的にほっとけなくなってしまうからだ。


電話も嫌な時は時々留守電にしておく事も瑠夏にとっては必要だった。