「咲の旦那かい?」

「はい。大事な咲さんを悩ませるようなことをして申し訳ありませんでした」

「……あの子はあんたのことなにも言わないよ」

玄関であたまを下げる俺を真っすぐに見ながら話す表情はやっぱりどことなく咲に似てる

「あの子は…自分に自信がないんだ。だから満足しない。自分を痛め付けてしまう。」

「……」

「そこを止めてやって欲しい」

「はい。」

「あんたにしかできない」

「はい。約束します。」

「ここには…」

「……」

咲にどことなく似た顔で微笑みながら

「次は3人で来なさい」

そう言った咲の曾祖母にあたるおばあちゃん

俺は絶対にこの約束を守ろうと思った