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遥香side

魔法のテストは充分できた。
魔法戦さえ成功すればSSくらいいけちゃうかもしれない。



「さて、準備はいいですか。佐野さん。ルールは15分以内でどこまで僕を攻められるか」



「魔法戦は理事長がお相手するんですね」


「いや、今回は急の事だから空いてる教師がいないんだよ」



「そうなんですか。ではお願いします」

私の武器は短剣。かなり相性いいんだよね~。



「ハナでておいで」


「使い魔!?でも........なんだか可愛いですね」


理事長が出したのは花の飾りがついた白ヘビ。

白ヘビを相手にしないで理事長攻めちゃお。ヒットしたら上位のクラスいけるかもだし。

タッタッタッ


よし!いける!!


「コラコラ。ハナの事無視しちゃダメだよ」


「え?あ、キャッ」

何?今の?白ヘビの姿が見えなかった。


「ハナはいつもしっぽで攻撃するんだけどね、主である私さえ速すぎて見えないんだ」


「そんな………」


避けようがない。あと7分。
理事長を攻めてもまた横から攻撃がくる。



「あ、あと僕にヒット当てようとしても多分無駄だよ」


「な、なんで!?」



「一応僕、この学園で1番強いんだ。今の気味じゃかすり傷ひとつつけられないよ。それとさ君、自分の事他の人よりかは強いと思ってるでしょ。それ全然違うから」




「理事長って結構毒舌なんですね」



「そうでもないよ。さ、早くしないと時間なくなっちゃうよ」


言われなくても分かってるつーの!
でも理事長の言葉はかなり来た。

あと5分。
あの白ヘビどうにかしなくちゃ。


「いきます」



「正面突破か。でもハナの速さはさっき思い知ったはず」


「速さには速さで戦います!」



「転移魔法、得意みたいだね。そんなに連続で使うなんて」


「そうです。私、転移魔法は得意なんで」


「でも五分五分だね。しかもそれ、転移魔法はやっぱり魔力の消耗が激しい。もう終わりだね」



やっぱこの戦術無理があったか。


「きゃあ」


強い。理事長もこの使い魔も。


『TIME OVER』


終わり…………。全然駄目だった。



「お疲れ様。僕使い魔3体いるんだ。SSクラスの子達はいつも2体は倒しちゃうくらいだから」