未来があると信じて

 

「ふぅ。ねぇ、神崎さん。ここに来るときの廊下に”必ずこの先には来るな”って書いてある看板見なかった?」



「見たけど……」


「けど何?」




「あなた達に見つかりたくなかったから。入ったら駄目なところには来ないと思って」




「ここには入ってはいけない場所がいくつかある。あなたはその中の一つに入った。最も危険なZクラスに」



「あの人は誰なの?本当に殺されるかと思った………」




「そりゃそうです。野上拓哉はあなたを殺す気でいたんだから」



「そんな……………」



「怖いと思った?」


彼女は俯きながら頷いた。




「ならもうこうゆう場所には入らないで。次は死んでも文句は言えないから」



「はい」