「ちょっと、先輩っ!!どこに行くんですか!?勝手に行っちゃダメですよっ!!」
何回声をかけても先輩は歩みを止めない。
限界がきた私は思わず怒った口調で呼び止めてしまった。
「先輩っ!!!」
そう呼ぶと、先輩はやっと足を止め、こちらを向いた。
「なんで勝手に歩き出しちゃうんですか??二人に何も言わずに。」
『ごめん....。でも、もう上重が泣いてるところ、見たくないんだわ。』
「え.....?」
『俺さ、ずっと上重のこと見てきた。祐弥と女の子が一緒にいるのを切なそうな表情で見てるのとか屋上で一人で泣いてるのもみた。』
「先輩.....。」
『ホントは抱き締めて俺がいるって言ってやりたかったけど、俺、臆病だから行けなかった。』

