そうだ。 成正さまから詳しい話を聞いていた。成正さまの姉君の話。 あの時、成正さまの姉君のお子とぶつかっていなかったら。 そして、醜女などという噂がなく、ただの藤だったら、成正さまと出会えなかったかもしれない。 撫でていた手が、止まった。