「はい、なんで
しょうか?」


「この道は、どちらに進んだら商店街に出られますか?」


確かに此処は住宅地
見渡す限り家や
マンション・アパート
が立ち並んでる。



人ってのは、不思議なもんで毎日通っている道もイザ聞かれると正確に
答えられない。
もう意識的に覚えてる
から道順の説明なんて
難しかった。


ちょっと深呼吸して
「ああ!商店街ですね、この道を真っ直ぐ行って、2つ目か3つ目の曲がり角…う~ん
3つ目ですね、3つ目の曲がり角を右に曲がって1つ目の十字路を
左に入ります。
その道を真っ直ぐ
行ったら…」


「あの~!」


「はい?」
(人が折角説明してるのに!)


「なるべく人が
通らない道で商店街に
出たいんですが」


商店街に出れば人は沢山居るじゃない、人に会わないようにってのは無理な注文をするな。


憮然とする私。


すると突然壁から離れたその人は、宮砂に近づいて


(ひっ何かされる)
身体が硬直して動けないどうしよう。


くるっと回れ右を
したと思ったら
お尻を突き出してきた



(こ…怖い!)