「藍、はよ~。」
朝からバカでかい声で挨拶をしたのは、安曇修司【アズミ シュウジ】。俺の幼馴染で今では親友と言える程の仲だ。
そして俺の裏を知る、数少ない人間の1人でもある。
『よーす。』
適当に返事を返して俺は窓辺に体を預けると、まだまだ登校してくる生徒達を眺めていた。
修司は自分の席に鞄を置くと、俺の方へやってきた。
教室にはまだ朝が早いというわけでもないのに、俺たち意外には誰もいない。まぁ原因は2年生ともなると緩みが出てきて、殆んどが遅刻ギリギリに来るというだけだけれど・・・。
俺は優等生を演じているので、遅刻ギリギリに来るわけにも行かず、こうやって毎日朝早くに登校しているのだ。