秘密の部屋

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家に帰ってからも私は

厚くんのことしか考えることができなかった。

私が帰って来たのは9時

厚くんはいつもあそこで

夜遅くまで何をしているのか。

どうして私に教えてくれないの?



…思い出すのはあのモヤモヤ


でも手がかりがない以上

思い出すのはできない。


「もっと、厚くんを知れたら…」



私はまた同じ夢を見る

また同じ空を見る


私は生きていていいのですか?




朝早く、朝日が昇っている頃

部屋にむかった。



「………………。」


「……厚くん?」