とはいえ困った…


この世界の法律といえばいいかな?それがですね、


『国王から勇者認定されたものはそれを破棄することはできない』


と、いうふざけた法律でして…


あ、なりたい人は大歓迎らしいんですが


魔王である僕には心底どうでもよく、迷惑極まりないものなんです


「ではルカよ。魔王を倒すべく旅に出るのだ!」


無理


どうやって僕に僕を倒せというんだこの王は


「それでは、わが国に伝わる勇者にしか装備できない装飾品を渡そう」


…一応、言っておきます。


勇者ブームだかなんだか知らないものが起きて、あちこちに勇者がいるとしても


…ちゃんと、本物いますから!


つまり僕が言いたいのは、


「これ、『本物の勇者』しか装備できないじゃないですか!!」


と、いうことです。


いや、そもそも僕魔王ですから


「それでは行ってくるのだ、勇者ルカよ!!」


「人の話聞けーーーーーーーー!!!!」


この国の王様は、とっっっても横暴な人でした



――――
持ち物

勇者の腕輪  ×装備不可





さぁ、冒険へ!…の前の恒例王様のお話から  END