「関節痛は?」
「まったく。」
「じゃあインフルエンザはないわねー。」
軽っ…
まぁ多分違うからいいんだけど。
「病院行くのも辛いでしょ?風邪薬飲んでしばらく寝ちゃいなさい。」
マジお姉ちゃんみたい。
なんか…こういうのいいな。
「あぃ、飲みます、寝ます。」
言われたとおりに風邪薬を飲むと眠くなるやつだったみたいで…。
ほんの数分で夢の世界に旅立った。
あの日の悪夢は
もう全く見なくなった。
「可愛いなぁ…こんなに小さい身体でどれだけのこと背負ってるのよ…。」
目を細めて微笑みながら布団をかけた玲佳は
涙を浮かべてリビングを後にした。
「幸せにしてもらってね、なぎちゃん。」

