颯爽と去って行った先輩。


男らしいけど細身な身体で歩く姿はすごくカッコいい。


っていけない!!

早く教室戻らなきゃ…。



てかね。うん。


先輩がさった今でも痛いよね。人の視線って。



失敗した…。

遠回りでも人少ない道通ってくるんだった。



なんか噂されるのかなぁ…。



てかマジなんであたしなんですか、先輩。


もっと可愛い子なんてたくさんいるのに。



…ていうか最後なんか言ってなかった?



―立石じゃなくて要な。




…?


かかかかか要先輩…?




無理無理、絶対口に出せないって。



「はぁ…」



ため息と同時に到着した教室のドアを開けた。