「なんでそーなんのよ!?

なぎさ…先輩無しでやってけんのっ?」



「わ、かんない…」



だって。

先輩に拒絶されたらあたし


どーにかなっちゃうよ。



だったら自分からこの手を離す。




「…それが、なぎさにとって一番良いことなのか?

だったら俺は何も言わない…。

けど、よく考えろよ。」



今まで黙ってた涼ちゃんが言った。




先輩の手を自分から離すなんて絶対嫌だ。


でも…それ以上にあたしは臆病で。




その時、傷つくことから自分を守る以外に考えられなかった。




それをわかっていながらもあたしを止めなかったのはきっと2人も恐かったから。



3年前の悲劇を知っているからこそ、あたしの心の傷がどれほど深く、


また傷ついたら壊れてしまうことがわかっていたから。




結局、あたしは自分で最悪の道を選んだんだ。