一層盛り上がりを増した2人のからかいは、もう俺の耳には入ってこない。
入ってこないったら入ってこないんだ。
誰か助けて!
今日一番にそう願った。
とりあえず俺は、この場で一番それを叶えてくれそうな人へとしがみついた。
布に顔を押し付ければ、誰にも見られる筈がない。
聞こえてくる雑音のボリュームも少しだけ下がる。
「きゃー、だいたーん」
棒読みの裏声のセリフに、相変わらずの笑い声なんて聞こえない。
そう思い込もうとする俺の頭にデカい掌が乗せられる。
それなりに楽しい日々は、どうにか続くだろう。
今思うのはそれだけだ。
……いや、あともう1つ。
この後、どうすればいいんだろう。
徐々にその考えだけが頭を支配していった。
本当、誰か助けてください!
END



