けれど。 「好きなんだ。俺と付き合ってくれ」 再び思いを告げられた。 まっすぐに俺を射抜くその視線は、どこか見覚えがある。 けれどやっぱりこの人とは初対面で、思い当たる節を探していく。 ……行き着いた先は、毎日と言っていいほどよく見るものだった。 一緒にいる時。 離れていても、電話で話す時。 メールを打っている時でさえ。 常に熱く真剣そのものの、総長、もしくは彼女さんの目と同じ。 俺の憧れていた物がそこにはあった。 「……は、い」 それが欲しい。 思ってしまったら肯くしかない。