終わりのお話【短篇】

世の中には、沢山の人が居るのです。君も、君のお父さんも、お母さんも、おじさんも、おばあさんも、友達も、好きな娘も、先生も、隣のおじさんも、おばさんも、上級生のお兄さんも、お姉さんも、会社に行ってる人も、買い物に行ってる人も、車に乗ってる人も、電車に乗ってり人も、携帯電話で話してる人も、ｺﾝﾋﾞﾆの前で座ってる人も、ﾃﾚﾋﾞに出てる有名な人も、野球をしている人も、政治をしてる人も、走ってる人も、歩いてる人も、眠ってる人も、落ち込んでいる人も、笑っている人も、泣いている人も、怒っている人も、怒られている人も、悩んでいる人も、脳天気な人も、解ってる人も、判らない人も、今生まれた赤ん坊も、さっき死んだ誰かも、今居る人も、今はもう居ない人も、今から居なくなる人も、君も、おじさんも、みんな纏めて、“Aさん”としよう。



君もAさん。

おじさんもAさん。

そう仮定しようじゃないか。