いいわけない・・・。



でも、あたしたちは親友の彼氏と彼女の親友。

それだけの関係でなくてはならない。


たとえ、そこに一方的な想いがあったとしても。



「イヤっ」


キスしようとした司馬をあたしは拒んだ。

これ以上、誰も傷つけたくない。

誰も失いたくない。



「・・・今日のこと忘れて。麻姫にも言わないで」


精一杯のあたしの理性。



それでも、あなたは許してくれないんだね。





「忘れないから」



そう言って、あたしの唇にキスをした。