○京都府警本部、外
正面『京都府警本部』とある。
警官が1人立ち、出羽と亀山敬礼して入る。

○同、本部長室、内
デスクに山本本部長。電話をかけている。
(本部長)「よし分かった」
本部長、受話器を置く。

出羽と亀山、力なく入ってくる。
(本部長)「君たち、ご苦労であった」
(出羽)「どうもすみませんでした。取り逃がして
しまって、ほんとにすみません!」

(本部長)「何を言っとるんだ。顔を上げなさい」
出羽と亀山、顔を上げ複雑げ。
(本部長)「今日は君たちのスタートの日なんだから、
元気を出して、ん?」

(出羽、亀山)「えっ?スタートの日?」
(本部長)「午後の記者会見には二人も同席して
もらうから、そのつもりでいてくれたまえ」

出羽と亀山、不安げに顔を見合わせる。
(本部長)「心配しなくていい。君たちは胸を張って黙って座っ
とくだけでいいから。その前にちょっと相談したいことがある」
(出羽、亀山)「あ、はあ?」